こんにちは。yassyieです。
最近、ニュースで、電気自動車への移行を促進するため、欧米中国ではガソリン車やディーゼル車を廃止にする動きがあることを、耳にしたことがあるかもしれません。
なぜ、そんなに電気自動車へ移行する必要があるのか疑問に思いました。
別にガソリン車やハイブリット車で十分満足なのに、なぜコストの高い走行距離も短い電気自動車にせないかんのかと。
というわけで趣味で、世界の動きの背景を調査してみたので、報告したいと思います。
今回は文章ばかりで、退屈かもしれませんが、良ければ最後までおつきあいください。
目次
人類の寿命の不均等な未来
引用;Finch Caleb E et al.Uneven futures of human lifespans: reckonings from Gompertz mortality rates, climate change, and air pollution.Gerontology 2014 Vol. 60 issue(2).
※引用部分には下線を引きます。
世界の長寿命化は限界値にきている
・1800年以降、高齢者の生存率は徐々に増加し平均寿命は2倍に伸びているが、飽和状態となっている。
・世界記録は、1997年のジャンヌカルマンの122.5年である。
122年も生きたら充分ですね。
今から80年以上、これから建てるグランセゾンは、持ってくれそうな気もします。
地球温暖化で死亡率が増加する
・1960年代以降、熱波や豪雨などの異常気象が増加している証拠があがっている。
・気温と海面の上昇により、蚊やその他の昆虫を増やす池が増えて、昆虫媒介性感染症が増加する。
・シンガポールでのデング熱(蚊媒介感染症)の10倍の増加であり、これは15年間、つまり1989年から2005年にかけての気温の漸進的な上昇と一致している。
昆虫媒介によるマラリアなどの感染症もそのうち、日本にも来そうな予感がします。
今猛威を奮っているコロナウィルスのような、突然変異ウイルスも増加する可能性ありますよね。温暖化の影響は測りしれません。
・高齢男性は熱波に脆弱で、糖尿病とうっ血性心不全の高齢者は夏の気温が1℃上昇するごとに死亡率が約3倍に増加した。
冬に心筋梗塞、脳卒中が増えると聞いたことありますが、暑くても心臓に悪いのですね。
気温が上がると、死亡率が上昇するため、平均余命は、これ以上上がらないだろうという見方のようです。
大気汚染とPM2.5で死亡率が増加する
PM2.5 は、ご存じの方も多いでしょうが、工場や自動車、船舶、航空機などから排出されたばい煙や粉じん、硫黄酸化物(SOx)などの大気汚染の原因となる2.5μm以下の粒子状の物質のことです。PMは「Particulate Matter(粒子状物質)」の頭文字をとったものです。
・化石燃料の消費量が増えると、温室効果ガスとして地球温暖化に寄与するだけでなく、浮遊粒子状物質(PM)も生成する。内燃機関からの直径が2.5μm(PM2.5)未満の粒子は、癌や血管疾患などの慢性疾患の増加と強く関連している。
・ロサンゼルスの盆地で、無症状アテローム性動脈硬化症(頸動脈内膜肥厚)が、10μg/m3 PM2.5当たり5.9%増加した。
内頸動脈の動脈硬化は、ひどくなると脳梗塞へ移行するため、動脈硬化を甘くみてはいけません。
・大気汚染の一時的な変化では、心筋梗塞は、100µg/m3 PM2.5当たり、2.5%増加していた。NOx、SO 2、オゾンの影響はPM2.5より少なかった(34件の研究のメタアナリシスの結果に基づく)
大気汚染で心筋梗塞増加するなんて、簡単に窓を開けれない世界になってきました。
・中国の地域分析から報告された極端な例では、家庭用石炭燃焼により平均寿命がが5.5年減少したことを示しています。中国北部の世帯は、1950年以来、中央政府から無料の石炭を与えられており、意図していなかったにせよ、悲惨な結果をもたらした。
中国はスケールが違いますね。
・世界的に、化石燃料の消費量は2040年までに50%増加し、年間約2〜3%増加すると予想されている。
世界が脱炭素社会、脱ガソリン車へ向かっている理由がだんだん分かってきました。化石燃料による大気汚染は、気温を上げるだけではなく、心血管系の疾患も増やすという、なんとも、いただけない事実があるようです。
PM2.5で認知症が増加する!?
・大気汚染の影響は、生涯にわたって脳にも広がる。米国全体で、10 ppb高い平均オゾンは中年期の認知障害と関連しており、これは「正常な認知老化」を4年加速することに相当する。
・フィンチ研究所は、げっ歯類モデルにおける都市のナノサイズのPM <0.25μm(nPM)の相互作用を研究しており、10週間にわたる150時間のnPM吸入への曝露は、脳グリアの炎症反応とグルタミン酸受容体機能に対する選択的効果を誘発した。
持続的な炎症は細胞死へつながるため、認知障害を増やす可能性があるのですね。
・インビトロでは、nPMはグルタミン酸受容体のニトロシル化を伴うフリーラジカルNOを急速に誘導した。
試験管の実験では、PM2.5が酸化を誘発するようです。抗酸化作用は老化を抑えるといいますし、悪そうですね。
PMは妊娠にも悪影響を与える
・ラットのnPMへの妊娠暴露は、出生後の神経分化を損ない、成体の抑うつ行動を増加させた
・大気汚染と妊娠アウトカムの国際共同研究(ICAPPO)はPM10と、げっ歯類での低出生体重との関連を調べ、10 μg/m3(PM10)当たり8.9 g減少したと報告している。
PM2.5は、うつ病や、低出生体重児とも関連がありそうです。
ヨーロッパにおける気温関連死亡率の長期予測と順応シナリオ
引用:Joan Ballester et al.Long-term projections and acclimatization scenarios of temperature-related mortality in Europe. Nature Communications.2011. volume 2, 358.
・熱ストレス条件下での死亡のリスクは、心血管疾患(心臓発作、脳卒中)および呼吸器疾患を伴う都市部に住む高齢者で悪化する
要するに、ここでも暑くなると、死亡率が増加するという話です。
・インフルエンザに対する体系的なワクチン接種、健康的な食生活のための変更またはより良い順応や建物の断熱材により、リスクを減らすことができる。
断熱材を良いものにするのは、一条工務店の家と共通です。ヨーロッパでも同じ考え方なのですね、というか向こうの方が進んでいるのですかね。
・ヨーロッパでは2003年に初めて夏の熱波の影響で、夏と冬の死亡率が逆転した。
下図を見て頂けると、わかりにくいですが、赤い線の夏の死亡率が、青い線の冬の死亡率を逆転することがわかります。
温度と死亡率の関係と予測。
(a)1998年から2003年の期間の毎日の平均気温(黒線;°C)、体感温度(灰色;°C)および総死亡率(緑;百万件あたりの症例数)の月別推移 。赤の線の四角は、夏(6月から8月)の月の最大死亡率を示す。青の線と四角は、冬(12月から2月)の月の最大死亡率の変化を示している。次に、1日の平均温度と体感温度から推定された伝達関数を使用して、1950〜2100年の総死亡率の予測を導き出した。
(b)夏(赤とピンクの曲線)と冬(濃い青と水色)の月のセットの月間死亡率予測の最大値、および日平均(赤と濃い青)と見かけの(ピンクと水色)から推測温度を示す。
・2003年の熱波で、フランスで亡くなった人々の約60%は、75歳以上であった。
・2070年から2100年にかけて、人間の寿命は平均で3〜4か月低下すると予測され、21世紀半後半での気温関連死亡率の傾向逆転は、ヨーロッパ社会が中長期的に新しい現実に対処するために明確な措置を講じなければならないことを示唆している。
日本でも将来、熱波が来た時の対策として、高断熱高気密の家を建てることが、重要です。
また、エアコン計画も適切にしたほうがいいと考えています。
一条工務店のような高気密高断熱の家では、確かに1台での全館冷房も可能ですが、この先の気温変化では、最大7℃変化するようですので、念のためエアコンは帖数多めで設置してもいいかもしれません。
下の記事では、我が家のエアコンの設置数を詳しく書いています。エアコン一台で全館冷房時代に、逆行して各自温度調整必要そうな部屋にも小型エアコンを導入しています。
日本にも熱波が来た場合には、エアコンによる電力消費増加により、停電も起こる可能性があります。熱波でエアコンが使えないと、2003年のフランスの例のように多数の高齢者が危機的状況となります。
その時に備えて、蓄電池導入していると安心です。停電時に備えてエアコンは、小型を何台か導入して蓄電池で動かせるよう計画しました。
こちらの記事で、我が家のグランセゾンの蓄電池についてご紹介しています。
一条工務店の家では、高気密とロスガードについた高性能フィルターにより、PM2.5の流入も防いでくれます。
大気汚染が身体に与える影響は、地味に甚大ですから、一条工務店の性能は、よく考えられていると思います。
私のような心配性の人間には、一条工務店は、かゆいところまで手が届く工務店です。
これからの家づくりの参考になれば幸いです。